まちづくり・お宝バンク

おなかの赤ちゃんによい環境づくりを通して「日本胎教協会」が目指すもの

掲載日: 2018年1月11日

妊婦さんと、それを支える家族のイラスト

みなさんは「マタニティハラスメント」という言葉を聞いたことがありますか?日本では妊婦さんへの接し方について教わる機会は少なく、理解が行き届いていないことで、出先で不自由な思いをしている妊婦さんがたくさんいます。特に、妊娠22週から出生後7日未満までの「周産期医療」の現場では、妊婦さんへのメンタルケアが決定的に抜け落ちてしまっているそうです。

たとえば、妊婦さんが感じる過剰なストレスは、赤ちゃんの発育や子どもの発達にまで影響を及ぼすことがわかっており、妊婦さんが安心して出産を迎えられるような環境づくりは急務といえます。そこで、日本胎教協会の山村尊子さんがはじめたのが「おなかの赤ちゃんサポートプロジェクト」です。

アドバイザー胎教講習の様子

具体的な活動は“正しい胎教”についての啓蒙活動と、胎教の専門知識を生かして社会に貢献できる国内初、唯一の「胎教アドバイザー」育成です。山村さんが考える胎教とは、「おなかの赤ちゃんによい環境づくり」のこと。良い胎教を広めることで、より幸せな家庭づくりを支え、また世代を超えたあたたかい子育てを実現することで、全ての妊婦さんに周産期のメンタルケアが行き届くことを目指しています。

山村さん「おなかの赤ちゃん、妊婦さんによい環境が、幸せな家庭づくり、あたたかいまちづくりにもつながると思っています。例年全国的にワーストクラスである京都の出生率を上げることで、生まれ育った京都への恩返しできたらいいですね。」

胎教は3000年の歴史があり、平安時代(京都)の貴族社会においても、人間形成の第一歩として重要視されていました。日本胎教協会は、歴史、古典の豊かな内容に襟を正しながらも、現代の社会背景に合わせながら、胎教を復興しようという挑戦なのです。

ぜひあなたもおなかの大きい妊婦さんを見かけられたら、笑顔で声をかけてみませんか? その思いやりから、本当に助け合える社会づくりがはじまるはずです。

 

記事の執筆 高砂英明 さん、中村菜穂 さん


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