お宝No.275
婚礼前撮り撮影マナー啓発(祇園新橋における取組)
提案者: 祇園新橋景観づくり協議会 (東山区)
結婚披露宴等で、新郎新婦の生い立ちから、結婚に至るまでの、思い出の紹介ビデオが流されることが多くなっております。このような場面で、新郎新婦の晴れの姿を思い出のある場所で記念撮影するカップルが急増してまいりました。
私たちの住まう祇園新橋は、京都を代表する、京の風情を感ずる場所として、多くの婚礼前撮り事業者が新郎新婦を伴い、撮影に訪れる場になっております。
ここで問題になっている事があります。
1 車道上での撮影
2 私有地への無断立ち入り
3 撮影時の人、車両の通行の妨げ
4 建物の入口等での撮影
5 撮影クルーの多さ
6 植栽に触れる、折る
7 夜間の照明、フラッシュ撮影
8 地域住民に対する配慮、気配りの無さ
等と、列挙すればきりがありません。
新郎新婦にとっては、晴れの時と私たちは理解します。
問題は事業者の営業姿勢と考えます。
本課題を解決していくために、事業者を集め、地元の意見を発信する取り組みを持ちます。
祇園新橋は、私たちにとっては、生活の場です。
撮影事業者にとっては、事業、収入減でもあります。
禁止、許可といった、強制力を持つことはできません。お願い、ご協力です。
この状況は祇園新橋だけの問題ではありません。市内至る所で起こっております。前撮り業者のHPには、横断歩道上での記念撮影を公開しているところもあります。
このまま放置すれば、市内のいたるとこでも、撮影が行われます。これを良しとするのか、否とするのか、早急に協議する必要があります。婚礼前撮り撮影を誘致した経緯もありますが、ルールを決めることが大切です。条例化することが注意の根拠にもなります。
撮影マナー啓発活動を京都女子大学とコラボして実施いたしました。事業者に対する働きかけについては、自分たちの生活の場、新橋に来てくださる観光客にとっても、祇園白川の風情を楽しむためにも重要と考えます。
地域だけの取り組みではなく、行政の取り組みに発展することが、内外の事業者の行き過ぎたサービスに歯止めを掛けると考えます。今後も、生活を守るために、独自の取り組みを実施いたします。
進捗状況・成果
2018/10/4(木)撮影事業者会設立へ向けた準備会が始動!
2018年11月1日
来る8月31日の説明会を受けて、現在37社が登録に来られています。
そのうちの6社が世話人となり、撮影事業者会の設立へ向けての準備会が活動を開始。
【世話人(6社)】夢館、TVB、美翔、ユーモアウェディング、京都町家すたじお、クレール
10月4日には、第1回撮影事業者会の準備会を開催し、10月中には、新たな腕章をつくることになりました。
事業者団体による主体的な取組が、本格的に動き出しています。
2018/8/31祇園新橋での撮影マナー向上に関する説明会が開催されました!
2018年9月19日
平成30年8月31日(金)に、今年度10月から、祇園新橋界わいでの撮影ルールが新たに定められることに伴い、ルールの内容とその仕組みに関する、撮影事業者向けの説明会が行われました。(会場:京都市景観・まちづくりセンター)
説明会には、35事業者、55名の参加がありました。
なお、新しい撮影ルールに関する覚書の登録は、9月10日(月)以降となります。
【今年度秋からの変更点】
① 事業者による祇園新橋撮影事業者会(仮称)の設立に向けて準備会を立ち上げました。事業者団体の主体的な取り組みとしての試みが始まります。
② 祇園新橋の景観を守るため、撮影事業者の方にご理解いただきたい行為について、より明確に定めました。
③ 祇園新橋界わいでの撮影に関して覚書を交わす際に、登録料をお支払いいただき、地域での景観保全へ向けた活動に対し、より一層協力いただくことになりました。
④ 撮影グループにつき、祇園新橋のパンフレットをお渡しし、地域でのNGマナーに関する周知啓発をすすめます。
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地域の景観保全へ向けた活動を、地元で自律的に継続するためには、関わる事業者などのご協力は欠かせません。
より魅力的な景観の維持へ向けて、撮影事業者の方のご協力を仰ぐ取組として、注目されます。
8月1日付けで、京都市から「地域景観づくり計画書」の認定を受けました。
2018年8月23日
祇園新橋景観づくり協議会は、伝統的建造物群保存地区(通称:伝建地区)の指定等によって守られてきた祇園新橋地域の景観を、将来に渡って保全・創出するため、平成27年より地域住民が主体となって定期的な会合を開いたり、白川のお掃除活動を行うなど、地道な活動を進めています。
同時に京都市の『地域景観づくり協議会制度』を活用し、平成29年5月には、京都市で10番目となる「地域景観づくり協議会」として京都市から認定を受けました。そしてこの度、活動区域における、景観の保全及び創出のための方針を「地域景観づくり計画書」としてまとめ、平成30年8月1日付で京都市の認定を受けることとなりました。
これにより、対象区域内での建築行為を行う場合、事業者の方は、景観の手続きを行う前に祇園新橋景観づくり協議会と意見交換をする必要があります。
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地域の思いを汲んだ形で、よりよい街並みや暮らしが築かれるよう、話し合いによる景観まちづくりが進む環境が本格的に整うことになります。
▼詳細:京都市HP『祇園新橋景観づくり協議会』
撮影マナーの向上に向けて事業者と連携へ ~ 事業者との会合を開催
2018年1月26日
祇園新橋景観づくり協議会では、撮影マナーの向上に向けて、事業者に地域の実態を知ってもらうと同時に、事業者側の意向も聞き今後の連携方策を探ろうと、平成30年1月18日に事業者を集めた会合を開きました。国内事業者60社に呼びかけ、うち37社が参加しました。景観を考えるフォトグラファーの会(お宝No.251)も協力・参加しています。
また協力機関として、京都女子大学、NPO法人京都景観フォーラム(お宝No.105)が参加。行政からも、京都府警、京都府観光政策課、京都市観光MICE推進室、東山区役所が参加しました。
地域から、問題となっている実状を地元住民へのアンケート結果や画像も用いて説明し、業界での自主的なルールづくりを検討してほしいこと、撮影は午前中にしてほしいことなど、地域からの提案を行いました。
事業者からは、1件あたりの撮影時間の短縮や機材の持込をしないなどのアイデアや、この会合に参加していない事業者や海外からのカメラマンなどのマナー問題などの指摘もありました。
今後に向けて、マナー遵守の方針に賛同している事業者には、それが分かる腕章をしてもらうなどのアイデアも出されました。今後、地域と事業者が連携して、マナー向上に向けた仕組みづくりを進めていくことになりそうです。
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