みなさんは「何かモヤモヤとしてるけどこれを人に話してもなぁ…」と悩んだことはありませんか? なかなかグチをこぼす機会がない、そんなあなたにピッタリのプロジェクトが「グチコレ」です!
龍谷大学など京都で仏教を学ぶ学生有志によって2012年に始まった「グチコレ」は「グチコレクション」の略で、その名の通りお寺や路上など様々な場所であなたのグチを聞いてもらうことができます。「言ってもしかたないような不平不満を言って嘆くこと」である愚痴ですが、実はもともと仏教の言葉。とにかく「愚痴を言うな」と言われてしまいがちですが、モヤモヤがたまりすぎてストレスになってしまうよりは、吐き出してしまったほうがいいのです!
グチの内容は「買ったばかりの服の袖を汚してしまった」「お気に入りの筆箱を友達にダサいと言われた」など、人に話すまでもないようなものでも何でも大丈夫。オープンに本音をさらけ出すことで、泥のように詰まったモヤモヤが解消されてゆくだけでなく、自分のことを客観的に理解するきっかけにもなるのです。
リアルの場に参加できない方のために、「他力本願.net」というウェブサイトで集められた他の人のグチをみることができます。そこで共有されているグチを眺めることで、「この悩みは自分だけではないんだ」とほっとする方もいれば、まだ言葉になっていなかったモヤモヤをはっきり知ることで気持ちが落ち着いたりする方もいるそうです。そう考えるとグチのコレクションはまるで宝探しのようですね。
このアイデアが本質的な解決策といえるのは、愚痴でも何でも誰かに話を聴いてもらうことで、現実に対する見方を少し変えることができるからかもしれません。そして「聴いてくれる人が必ずどこかにいる」と思えることこそ、何より心の支えになるのではないでしょうか。
もし、何かスッキリしないことがあるときは、いっそのことグチってみませんか? あなたの口から吐き出されたグチが、あなただけでなく他の誰かをスッキリさせるかもしれません。
記事の執筆 京都精華大学人文学部学生
- この記事は、第3回市民ライター講座に参加した京都精華大学の学生の皆さんに執筆いただいた記事です。
- グチコレの活動は、「まちづくり・お宝バンク」に登録されている取組です。