まちづくり・お宝バンク

お宝No.89
学生・社会人の学びの場としての京町家の活用

提案者:  特定非営利活動法人 京町家再生研究会(理事長 小島 冨佐江) (中京区)

京都の中心市街地には伝統的な木造の住宅がある『京町家』が今も沢山見かけられます。近年、取り壊しや建て替えによって急速にその数を減らしていますが、今も様々に形を変え、かつてのまちなかの暮らしを伝えています。町衆の暮らしや職人技術を育んできた町家は、四季折々の暮らしのなかに、まちなかでありながら、自然との関わりを大切にし、生活の中にある京都の基本的な住まい方の文化を継承しています。まちなかの暮らしを今も大切に継承し、お町内とのつながりを大切にするこれらのコミュニティーに住み続けたいと考えている住民も少なくありません。

私たちは、この歴史的、伝統的な町家を市民共有の財産として、今後の京都のまちづくりの中に継承していく責務があると考えます。

そのためには、本来、職住共存の場であった町家の経済基盤としての新しい活用方法を考えることも必要です。長年に亘って、京町家の中に蓄積されてきた暮らしと建物の様々な知恵や工夫を再評価し、それを現代に生かす形で町家を継承していくことが必要であり、これが京町家の再生であります。

京都市は学生が多いまちです。また、修学旅行で訪れる中高生も少なくありません。私たちは、京町家を町家キャンパスとして、大学生たちの学びの場とする取組をすでに行っておりますが、その取組をさらに進め、拡大していきたいと考えています。

修学旅行の中高生の受入れ

京都に修学旅行に来られた中高生を受け入れ、京町家を一時的な学びの場として活用します。

学習素材としての提供

主に建築を学ぶ学生向けに改修現場のワークショップなど、構造的な仕組みを体験しながら理解する場を提供します。また、町家の手入れ、身のこなし方などを実際の町家で体験することにより、暮らし、住まい方を学ぶ場とします。

このような体験により、京町家を通して日本の伝統文化を体感する機会を提供し、昔から受け継がれている日本のこころについて、学生自らが考えるようにしていきたいと考えています。また、京都への愛着を持っていただくことにより、若い世代の京都ファンを増やし、就職の際に京都に残ることや、将来的な京都への移住も進むものと考えます。

これらの取組をさらに深めて、京都への移住を希望される方々の中には、町家への興味、関心が高い人も多く、そうした方への情報提供や、町家紹介などの取組みもさらに進めていきたいと考えています。

そのために、これまで以上に、行政や他の関係団体等とも十分に連携しながら、取組をいっそう充実させていきたいと考えておりますので、よろしくお願いします。
(①主体的取組型)(②力の提供・支援型)

進捗状況・成果

京町家の保全及び継承に関する条例を策定

2018年2月16日

京町家再生研究会の協力も得て、京都市では平成29年11月16日に「京都市京町家の保全及び継承に関する条例」(京町家条例)を制定しました。
リンク:京町家の保全及び継承に関する条例について

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お宝No.89 登録情報
提案者 特定非営利活動法人 京町家再生研究会(理事長 小島 冨佐江)
提案者の区分 NPO 
提案者の所在地 中京区 
提案のカテゴリー 教育  文化・芸術  景観 
提案に関連するSDGsの目標番号
SDGsとは リンク先の目標番号のアイコンを選択すると詳細が表示されます)
住み続けられるまちづくりを 

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