京都伏見稲荷から本町通(稲荷街道)を北へ5分ほど歩いたところにあるカフェ「SPRING(スプリング)」へお邪魔しました。
その特徴は、カフェの椅子のほとんどが車いすだというところです。
「車いすの方はもちろん、普段車いすを使わない方も、車いすに乗ってお茶やランチをお楽しみいただける、新しいスタイルのバリアフリーカフェ」
であり、就労を通じて自立した日常生活の実現を目指す、就労継続支援B型作業所でもあります。
私が訪問した際には、初心者マークを付けたカフェスタッフ「まるちゃん」さんが少し緊張気味に丁寧な接客をしてくださいました。
作業所で作っているという、様々な味が楽しめる京の味噌玉「みそぽん」と一緒に、おいしいカフェご飯をいただけるのはもちろんですが、特徴的なのは車いす乗車体験ができるとろこで、テーブルには
「全席車イスのカフェです。ぜひ車イスを操作して店内を移動してみてください!」
という札が置かれ、車いすの使い方の説明書きが置いてあります。
私も車いすでトイレまで往復してみましたが、操作のコツをつかむまで思った方向に進むこともままならず…。扉をちょっと押さえていてもらえることや段差を超える際に手伝ってくださる方のありがたさを実感しました。
オーナーの中村さんは「車いすに乗る体験は、もしかしたら不謹慎に思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、ここで車いすに乗っていただくことで実感してもらえることがあると思っています。街なかで車いすに乗っている方を見かけたら、扉の開け閉めなど遠慮せずに声掛けをしてもらえたら。」と仰っていました。
(報告:市民協働推進コーディネーター 日高)