2024年5月14日京都新聞で当館最大の悩みを大きく報道して頂きました。記者さんが私どもの気持ちを理解して書いて下さいましたことを、とても嬉しく思います。ぜひ記事をお読みください‼
https://www.kyoto-np.co.jp/articles/-/1246757
心優しい皆様の応援を必要としています。どうぞ宜しくお願いいたします。
これまでの私どもの活動につきましては、こちらで書いています。自分たちにできることを精一杯やってきた日々の記録です。
これまでの活動を通して、私どものことを理解し、応援して下さっている海外の大学への寄贈を私自身は思ってきましたが、日本の文化・芸術に対する支援の薄さは皆さんよくご存じで、この意見に反対した人に出会ったのは一人だけでした。京都に文化庁がやってきましたが、人づてに聞いた話によれば映画は東京が管轄で、京都ではないようです。京都には神社仏閣が多く、国宝や文化財、祭り、伝統工芸がたくさんあってその維持も大切な問題です。そんな中、たかだか120年ちょっとの映画には席がないのが実情のようです。
京都はかつて「日本のハリウッド」と呼ばれ、新聞記事で太田が言うように推定でも1万5千本以上、テレビ映画を加えるとその数倍はくだらない映画作品をつくってきた街です。今も何らかの形で映画に関する資料を家で保存されているお宅もあり、その方たちはそれらの行く末を気にかけておられます。決してうちだけの問題ではありません。最近、黒澤明監督のコレクターの方とお会いました。こういう話をすると「他人ごとではない」とその方も仰っていました。
とりあえず、今は撤去に際して原状回復のための費用、新たな借用地での耐震診断と改修費などいくらかかるのかを早急に見積もり、収支計画を立てて、冷静にどうすれば良いのか判断しないといけません。余り時間がないのですが、その選択で、仮に所蔵品を国内外のふさわしい場所に寄贈するにしても、貴重なフィルムの発掘と保存、それから長年にわたる太田の経験知を活かせるようその窓口だけは、これからも継続していきたいと思っています。
昨日はVIPO(特定非営利活動法人映像産業振興機構)の人と話しました。今年は当館も国立映画アーカイブ事業の「令和6年度アーカイブ中核拠点形成モデル事業」として調査対象にして貰えることになりました。2015年から細々と映像の発掘と保存、活用に取り組んできましたが、それ以前に大阪芸術大学時代にやっていた「玩具映画及び映画復元・調査・研究プロジェクト(略して“玩具映画プロジェクト”)から散逸の激しい無声映画の発掘と復元、保存活動をやってきました。京都には映画の殿堂もなく、先達たちの資料類も散逸を止められないでいる中、どういう形になるのか、決断まであまり時間がないのですが、それらの映画遺産を再び散逸や廃棄されることなく、次世代に継承していくことが私どもの願いです。
そのための活動資金を皆様にも応援して頂きたいです。
★寄付の受け入れ先詳細はこちら団体ブログをご確認ください。
皆様からの応援をどうぞ宜しくお願いいたします。賜りましたお志への御礼につきましては、後日改めてお知らせします。