今年は、「共に生きる会」副代表を引き受けてくださっている谷進一監督の最新手話映画『ヒゲの校長』を、素敵なNISSHA本館レセプションルームでご覧いただく特別の取り組みです。チラシにも載せましたが、同本館は1906(明治39)年に建てられた116年の歴史を誇る国・登録有形文化財です。
100年前、アメリカで始まった口話教育を日本でも普及させようと国は手話を否定して、口話法を押し進めます。「ヒゲの校長」とは、実在した大阪市立聾唖学校長高橋潔(1890-1958年)のことを指します。高橋校長は手話を全否定するのではなく、手話を用いながら、口話法や指文字も用いる柔軟な姿勢で聾の子どもたち一人ひとりに合った教育をしようと奔走します。この映画は“手話の父”とも呼ばれる高橋潔とその仲間たちのお話で、全編字幕付きで上映します。
コロナ禍の煽りを受けて、撮影が予定通りに運ばず難航していましたが、どうにか間に合うようでホッとしています。この作品は制作資金獲得のためにクラウドファンディングに初挑戦し、賛同いただいた方を対象に10月22日に京都市内で先行上映されますが、「共に生きる会」では、それに引き続いての一般公開となります。
Coda(聾者の両親を持つ子ども)の尾中友哉さんが高橋校長先生役で映画初出演されるほか、主な出演者の4割が聾者や難聴者の方です。
上映後には、エンディング曲を歌っている「中川由奈feat一文字鷹」による「光の音色₋手話が拡がる明日を信じて-」歌と手話表現歌のライブ、最初の年に作った八つ折りリーフレット「日常で使う手話イラスト50 やってみよう手話」をお配りして、実際に手話の体験もしてもらいます。
充実内容でお送りする催しは、
●14時開始(13時半開場)の第一部
●17時開始(16時半開場)の第二部
の一日2回上映の構成です。会場は広いのですが、コロナ感染拡大防止のため定員をキャパの半分に設定して、第1部、第2部の各回定員50名で、参加費は一律1500円(当日現金でお支払いください)です。
◆お申し込みは電子メール: fumiyo@toyfilm-museum.jp または電話075₋803₋0033、あるいはfax075₋803₋0034でお願いいたします。駐輪場もありますので、自転車での来場も可です。